期間:2024年10月5日〜2024年12月15日
今年度第3回の企画展として『天童のレトロな看板 ―天童の人々のくらしと商い―』を開催いたします。
看板について、その歴史を追ってみると、藤原京時代から看板は存在したといわれています。江戸時代までサンプルや商品をかたどった模型看板が主流でしたが、江戸時代になると、屋号や商品名を文字で表現した現在のものに近い看板が登場してきます。明治以降、製造技術等の発達により、紙製や木製であった看板が金属製へと変化し、現在のように、様々な材質・形状・形態の看板ができあがってきました。このように、時代とともに変化してきた看板ですが
・商品の広告塔 ・商店や施設名の表示 ・物事を広く周知する手段
などの役割を担っていることには変わりがありません。
中でも商品の広告塔としての看板は、今と違いメディアが少ない時代、いかに商品を宣伝するか、吟味を重ねつくられたものであったと考えられます。また、すぐに新しい看板と取り換えることはコスト的にも賢明ではないため、息の長い商品を生産する必要があったことを考えると、看板を通して商品開発の苦労も垣間見えてきます。
今回の企画展では、その看板の展示をメインとし、併せて、当時の商店で使用していた様々な道具や商品等のマスコット、さらに、それらに関連する写真や地図等の資料を展示しております。時代の街並みや、商いを含めた人々の「くらし」を振り返ったり、想像したりしていただければ幸いです。
また、結城 泰作 氏 の「レトロ館ペン画」の作品の中から、今回の展示物に関わるもの4点を展示しておりますので、併せてご覧ください。